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7月10日

暑さにも、熱さにも、プレッシャーにも、待ち時間にも、死んだ昨日。会社さぼって朝から優雅に食事、朝のドラマもゆっくり見ていらついて、いつも見送ってくれる子供達を逆に見送るというスタイル。じゃあしょうがねえ絵道具の準備すっか。金曜オープンの磯子のカケルくん新店舗壁面に描き旅行。生温い風にブロワーされながら首都高渋滞→湾岸ミッド、まっ昼間。潮風がベタベタと心地よい。よくない。ディーゼルメルセデスは最後の最後にウインカーが点灯しなくなるという小トラブル以外は快調そのもの(ヒューズボックスを空けてコロコロすると直るよ)永遠回転機関Mr.ディーゼルがどこまでも転がっていく。お昼頃に現場に到着したのはよかったけど。まだ内装工事やってんじゃーんとなって、話が違うじゃねえかと店舗向かえの路上に座りこんで、コンクリートの熱をケツに感じながら入り口壁面とにらめっこ。バスがおれの足の指先ギリギリをかすめて通り過ぎても気にしないどんどんノートにアイデアをぶつける。だけど全然ぶつかってこない。困った。困ったら歩けばいいおれは、磯子森周辺を炎天下に散策。エントランスからお庭へと続く木々と一体となってしまったいい感じの昭和初期の建築をみつけて思わず「うわー」和洋折衷のすげえやつだあと感動しながらも通り過ぎ、かつての海底を想起させる起伏のある裏路地を行く。車も通らないところで独り警備おじさんとひとり散策おじさんがやるせない視線を交換「やばいですね〜」「ですよ〜」「がんばって下さい!」言葉も交換。そして一気に斜度がきつくなっていく住宅地を登っていくと、森浅間神社南参道の入り口の生い茂った奴らがおいでおいでしてた。5年前、まだおなかにハルがいたころかあちゃんも一緒にお参りしたっけかね。おそろしく急激な階段を独りよじ登る。こならやくぬぎの木が急斜面にゆーったりと腕を広げている。それにしても東京タワーの恐怖にくらべてなんて心地よい恐ろしさだろう。木陰の土に吹いている風は涼しいに決まってる。階段を登っているときには必ず真下から背中をしっぱる奴の存在が気になる。ここでしっぱられたら、奈落!という己の恐怖心そのものなのかもしれないけど。あいつがもののけ姫とか作っちゃうから、本来身体が知覚している何者かが視覚化され、もうそういうのは一律にコダマ!トトロ!としかおもえなくなるというブランドの強制力。それでしかなくなってしまうというのは可能性の限定。だけど宮崎駿はなんで知ってるんだろう?って完全にジブリの罠にはまっとるやないけ。

床ワックスがけ完了してから描き始めたのが夕闇がせまったちょっと涼しくなってから。だけど、やってもやってもおもしろさの欠片もやってこないという。追い込まれたカエルの脂汗ってこれか。アタマまっしろのまま、もう「全然終わらねーよ」という言葉に取り憑かれていた。簡単に絶望できる!死にたいというよりもここから今すぐに居なくなりたい!ナウ!!という発見。ここで完成、まあいいだろうという場所から見ている総監督が言うには「だからあれほど言っただろ、やり始めたってことはやり続けろよ」腕組みしながら立ちはだかって睨みつけているという時間。小さな壁面に詰め込みすぎた元々の思いつきが今更ながらに憎い。昼間のおれの着想ばかやろう。午前0時もまわったころ、持ってきたクッキーとお茶以外、朝出てから何も口にしてなかったことに気が付いたけど空腹ではなかった。ただの疲労。きれいに真っ白だった壁面が汚く絵の具だらけになっただけだった。真夜中の横浜工業地帯のプラントの煙突から炎がゆれてる。気が付くとシーンは家の静けさの中。シャワーでベタベタを洗い流すと眠い眠いねずみ。寝室では布団におもいおもいに点在する子供達、タオルケットをかけてやったのが3時を回っていた。そして終わってないので今日も会社終わってからそのままバイクで磯子へと向かう。どうやって仕上がるのかね。総監督のおもうがままに。カリスマ美容師カケルくんのトリプルエフ新店舗はいよいよ明日オープンだがね!どやさ〜
by yuzzle | 2013-07-11 17:20 | 日記


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